エースと持て囃された鷲谷CEOが「闇の勢力のカモ」に。政府のドローン強化策は出足からつまずいた。
2025年10月号 BUSINESS [お粗末の極み]
政府が中国に対抗しようと始めたドローン強化策が出足からつまずいた。防衛装備庁が購入を決めたドローンメーカー、ACSL社がなんと得体のしれない金融ブローカーに侵食されていたのである。「経済安全保障」を錦の御旗にした政府肝いりの施策で、当のメーカーの「安全保障」がお粗末すぎた。ACSL社はその旧社名を「自律制御システム研究所」(Autonomous Control Systems Laboratory)という千葉大発のドローンベンチャーである。頭文字をとってACSLと改称し、2018年に東証マザーズに上場した。政府は2020年、防衛、領海保全、犯罪捜査などの分野で使うドローンは安全性の高いものを採用することとし、実質的に中国製を排除する「関係省庁申し合わせ」をしている。創業以来、赤字続きのACSLにとって、米中対立に由来する「経済安保」は、思いもよらぬ追い風となった。防衛装備庁から2024年、防衛省航空 ………
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