2025年12月号 BUSINESS
地域金融機関が組織ぐるみで反社会的勢力の「資金装置」となっていた驚くべき実態が露わになった。いわき信用組合(福島県)の長年にわたる不正融資について実態解明を進めていた特別調査委員会は10月31日に報告書を公表し、同信組が反社に多額の資金を供与または融資していた事実を明らかにした。顧客名義を無断で使用した借名融資や迂回融資、水増し融資などの不正融資総額は280億円に上り、使途が不明だった約10億円は反社への資金供与に用いられていた。さらに、反社またはその関係先への融資も総額で40億円を超えるという。反社への資金提供が始まったのは1990年代。不当な要求に応じてたびたび多額の資金を供与し、ほぼ無価値の絵画を担保に8億円を融資した事案もあった。これらの資金の大部分は回収不能状態にあり、昨年度と今年度で大半を償却する見通しだ。いわき信組には2012年1月、金融機能 ………
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