絶対王者ASMLの牙城を崩すキヤノン/秘策は先端半導体装置「NIL」/開発に足掛け10年

2026年9月号 BUSINESS [「半導体」企業研究⑤]

30年間君臨した御手洗冨士夫会長が社長から退いたキヤノン。後任の小川一登社長の新体制は御手洗路線を継承しながら、2030年までに売上高5兆6000億円を目指す。成長の柱になるのが半導体製造装置だ。2025年の半導体製造装置を含むインダストリアル事業の売上高は約3600億円で、30年に6000億円に引き上げる。露光装置トップシェアの蘭ASMLの陰に隠れ、キヤノンは旧型の装置がメインだが、AI向けに必須の装置で独占的な地位を築く。今後の飛躍には足掛け10年かけた「ナノインプリントリソグラフィ(NIL)」が試金石になる。24年、記録的なAI半導体の需要増に応えるため半導体受託製造(ファウンドリー)世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は設備増強を急いでいた。特に製造を一手に引き受ける米エヌビディアからの能力増強の要望は最も強かったという。だが、そこでネックになったのが、キヤノンが手が ………

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