「痴漢教員」青学中等部に子どもを入れるな!

2012年12月号 LIFE

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芸能人やスポーツ選手、企業経営者の子息が集まる青山学院中等部で、集団レイプまがいのいじめ事件が発生したのは5月末。「中2のいじめっ子5人が、同じ学年の女学生をトイレに監禁。服を脱がして、泣き叫ぶ姿を携帯カメラで写し、仲間に見せたのです」(保護者)。大物女優の娘が主犯格とされ、「セレブ中学」の歪みが、世間の目に晒された。

山本与志春中等部長(校長)は「今回の件は生徒全体に悪い影響が及ぶ」と、保護者に箝口令を敷いたが、事もあろうに、いじめの舞台となった中2の担任教員K(33)が痴漢行為で警察に逮捕されてしまった。容疑は7月7日の深夜、東京・世田谷区の自宅近くの路上で、帰宅途中の女子高生(17)の後をつけ、後ろから抱きつき尻を触った上、立ち止まった女学生の胸元に1万円札をねじ込み、胸などを触った。Kは「ナンパしようと思った。最後はカネだと思った」などと供述しており、酒を飲んでいたが、意識はしっかりしていたという。警視庁成城署がKを逮捕し、容疑を認めたため、9月25日の新聞、テレビが一斉に報ずるところとなった。

いじめ事件が週刊誌で騒がれた直後に、中2の担当教員が痴漢で捕まるとは――。保護者が憤慨するのは当然だ。

9月29日に急遽、青学講堂で全校保護者会が開かれ、「報道直前まで事件を知らなかった」と、山本校長は弁明した。保護者から「そんなバカな」と声が上がると、「Kは、たいした事件でないので学校に報告しなくていいと、警察から言われたそうだ。天地神明に誓って知らなかった」と話した。Kが痴漢をした後も、何食わぬ顔で教鞭を執り、ラグビー部の顧問として指導に当たっていたのに「警察は何も教えてくれなかった。学校に落ち度はない」という口ぶりに、ある保護者は「あんな無責任な校長に子どもを預けておけない」と嘆く。山本校長は、先のいじめ事件について「週刊誌はウソばかり書く」と、事件そのものがなかったように説明してきたが、今回の痴漢事件はもみ消すことができず、中等部の後援会長らから、事件の経緯と教員の処分について、詳細な説明を求められたようだ。

「Kは即刻、懲戒解雇と思ったら自宅待機になった」(青学中等部OB)。本誌の取材に、青学本部は11月6日現在、「学内の委員会で審議中」と答えた。関係者は「諭旨(ゆし)免職など甘い処分になりそうだ」と漏らす。山本校長は、青学のキリスト教学のトップに立つ山北宣久院長に近く、将来の本部を背負う逸材とされる。Kを懲戒解雇にしたら、院長の側近に傷がつく。

それだけではない。山北院長が2年前の夏、初対面の女性と酒を飲み、深夜のラブホテル街を歩いた後、タクシーで東京・南平台の聖ヶ丘教会に連れ込んだ醜聞を、青学教職員で知らぬものはない。「ハニートラップにかかった」という理由で、院長の非行は不問にされたというのに、酒を飲み迷惑防止条例に違反したKを懲戒解雇にしたら「異議を申し立てられるかもしれない」と本部関係者は言う。

山北氏は日本基督教団の総会議長を務めた著名な牧師。聖職者でもある院長がモラルと責任を欠けば、教職員の綱紀が乱れ、教育の場が荒廃するのは当たり前だ。魚は頭から腐り、異臭を放つものだ。

   

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