さあ、ストリーミング元年 アップルに続けと国内勢

2015年7月号 BUSINESS [インサイド]

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アップルミュージック発表会のクックCEO(右)とプロデューサー、アイオヴィン(6月8日)

AP/Aflo

いよいよ日本も本格的な音楽ストリーミングサービス(逐次再生の聴き放題)の時代に突入した。5月末にエイベックスとサイバーエージェントが出資する「AWA(アワ)」が始動。そして、LINE、エイベックス、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)、ユニバーサルが出資するLINEミュージックも始まった。LINEカンファレンスでの発表が一昨年8月だったので、2年弱を経て「やっと」の感がある。

サービス開始が遅れたのはエイベックスとSMEの不仲が一因。加えて、LINE側が求める音楽のソーシャル共有機能にレコード会社側が「タダで聴かせるなどもってのほか」と難色を示したこともある。時代錯誤も甚だしいが、さすがに観念したのか「友だち」に曲を勧める試聴機能は無事搭載された。

日本勢が相次いでサービスを開始したのは、アップルが6月30日から開始する「アップルミュージック」への対抗からだ。音楽ダウンロードで世界を制したアップルが始める定額制ストリーミングだけに「黒船」の上陸前に先手を打ちたいと考えたのだろう。また、12年末に日本オフィスを開いたものの、レコード会社との話がまとまらず上陸できないでいた世界最大の「スポティファイ」のサービスインも「秒読みに入った」(関係者)という。ただ、ユーチューブなどで「音楽は無料」が当たり前になった今、有料のサービスがどこまで受け入れられるのか疑問視する意見も多い。

   

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