読者の声

2018年6月号 連載

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この数年にわたり国内外を問わず、今まで変わるわけがないと思い込んでいたものごとが次々と変わってゆき、表現する言葉を探すのに困るほどだ。加えて多様なメディアの出現により、様々な形で情報が発信される稀有な時代に入り、今では情報を見つける困難さに加え「どういう情報源からこの記事は書かれているのだろうか」といった判断も重要になっている。

それを最初に感じたのは3・11直後で、当時ツイッターで広く浅く情報を得、フェイスブックであの人がいうのならまず大丈夫だろうという感覚であった。更に米大統領選挙におけるフェイク情報の使われ方をみると、個人なのか、企業や団体といった機関なのか、その情報がどんな意図で発信されているのかを考えずにはいられない。

個人のレベルでも情報を選択するインテリジェンスが必要とされており、FACTAは常にこれに長けた読者を満足させるものであって欲しい。一読者として、記者の方々には感覚を研ぎ澄まし、不断の備えを行って頂きたい。またこういう立場からこういう記事が書かれているのだろうと読み取れる記事を期待している。

シミズ&アソシエイツ 清水伸子

   

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